戦略的マーケティングで環境変化に対応

戦略的マーケティングで環境変化に対応

企業が生き残るためには環境変化に対応した経営をしなければならない。環境変化への的確な適応が戦略的マーケティングの基本である。

マーケティングとは何か。マーケティングはアメリカで台頭、進化したもので、米国マーケティング協会(AMA)はマーケティングを次のように定義している。

「個人もしくは組織の目標を達成するために、商品やサービス、アイデアのコンセプトをつくり、それに価格を付け、さまざまな促進を行ない、スムースに流通させるための計画立案と執行のプロセスである」

マーケティングとはビジネスプロセスの一部であり、「商品化計画段階から商品が消費者に届き、評価されるまでの全過程に関わり、その評価が次の商品化計画に生かされていくという循環的な要素をもっている」(IFIビジネススクール)のである。

個人がマーケティングを行なうこともあるが、一般的には企業などの組織体によってマーケティングは行なわれる。その際にマーケティング活動を管理することをマーケティングマネジメントという。日本のファッション業界では通常、事業部長やブランド長、営業スタッフや企画スタッフ、広告・販売促進スタッフなどがマーケティングマネジメントを担当する。

企業を取り巻く環境が変化するなかで企業が生き残っていくためには、環境変化に的確に対応していくことが求められる。それがまさに戦略的マーケティングの基本であり、コンセプトにほかならない。ただ、戦略的マーケティングを行なうには、社内合意が確立している、戦略企画立案のスタッフが整備されているといった前提条件を満たす必要がある。

戦略的マーケティングは全社レベルと事業単位レベルの2段階に分けることができる。全社レベルの戦略的マーケティングとは、企業全体から見た戦略計画の策定である。具体的には企業の使命、目的を定め、環境分析と企業の能力評価を行なったうえで、企業を構成するすべての事業やブランドを集めた事業ポートフォリオを設計する。事業ポートフォリオの分析は、力を入れるべき事業・ブランド、撤退すべき事業・ブランドの判断を適切に下すために欠かせない。

次に、事業単位レベルの戦略的マーケティングでは、全社計画を達成するためのより詳細な事業単位でのマーケティング計画を作成することになる。マーケティング計画とは商品やブランドなどについて、マーケティング目標とそれを達成するための戦略や戦術を示したものを指す。その内容としては「市場」「販売金額、販売量、利益などの目標」「ターゲットマーケット」「商品政策」「価格政策」「流通・販売政策」「コミュニケーション政策」「予算」が必要となる。

また、マーケティング計画を効率よく実行するためには3つの要素が欠かせない。1つは市場機会の分析、2つ目はターゲット・マーケット(標的市場)の選定、そして3つ目がマーケティングミックス戦略の策定である。

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