ターゲットマーケティングで顧客に対応

ターゲットマーケティングで顧客に対応

ファッションビジネスにとって最も重要な環境分析は顧客。標的市場の選定とは、企業が対象とする顧客を明確化することである。

マーケティングは環境分析から始まる。新しい市場機会を発見するためにはマーケティング環境の分析から入る必要がある。

マーケティングのための情報収集・分析を市場調査というが、アメリカのマーケティング学者のフィリップ・コトラーはこの市場調査について「企業が直面する特定マーケティング状況に役立つデータや発見事項を企画、収集、分析し、報告するための体系的な活動である」と定義。対象となる環境要因をマクロ環境とミクロ環境に分け、マクロ環境として「人口」「経済」「天然資源」「技術」「政治・法制」「社会」など、ミクロ環境として「仕入れ先企業」「自社」「中間業者」「顧客」「競争相手」「一般社会機関」などを挙げている。

ミクロ環境のなかで、ファッションビジネスにとって最も重要なのが顧客、すなわち消費者市場の分析である。顧客満足を高めるためには、消費者の購買意識や購買行動をきちんと把握しておく必要があり、文化的社会的特性、個人的特性、ライフスタイル特性、購入動機、購入場所などの情報の収集と分析が行なわれる。

市場機会の分析により新しい市場を発見できたなら、次は誰を顧客にするのかである。ターゲットマーケット(標的市場)の選定は、対象とする顧客を明確化することである。かつてはすべての消費者を対象に、大量生産・大量流通・大量プロモーションのマスマーケティングの手法が取られていた。しかし、これでは顧客の多様化に応えることができないため、市場を細分化し、ニーズや晴好の異なる消費者に対して個性を提案するターゲットマーケティングが主流になっている。

市場細分化とは、多様化した消費者のニ1ズを属性ごとに細かく分類し、適切なマーケティング活動を行なうことを意味する。市場細分化基準はデモグラフィック要因とサイコグラフィック要因とに分かれ、デモグラフィック要因には人口属性基準(年齢・マインド、性別、収入、家族構成、学歴、職業などて地理基準(国、地域特性、立地、都市特性、気候などてサイコグラフィック要因には心理基準(性格、ライフスタイル、パーソナリティー、着こなし、ファッション感度、テ1ストなどて行動基準(消費の価値観、オケージョン、購買量、購買頻度、ブランドやショップの選択、ブランドやショップへの忠誠度、広告や価格への反応など)がある。

このように消費者を特性に応じていくつかのグループに分類し、それぞれの特徴や違いを明確にすることをクラスター分析という。その結果を受けて、自社のビジネスの可能性を検証し、ターゲットマーケットを選定、自社ブランドの市場ポジショニングが決まり、セプトが設定されることになる。

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